荒野
荒野は心の内にしかないのだろうか
荒野とは、リアの叫びを吸い取るためのものなのか
荒野には一体何人の咆哮がけたたましく鳴り響いているのだろうか
荒野にて我は叫ばん 声の限り叫ばん
このわき上がる叫びは何なのか
このわき上がらない怠惰は何なのか
切り刻まんとする風よ、ズタズタだからこそ、答えよ
荒野とはなんぞや
それでも生きなくはいけない謂われとはなんぞや
いつまで時計を戻せたら
朝起きた途端がっかりする朝が続いていく
無くしてしまった後悔が、本当だったと気付くだけの朝
もう、隣でまどろむ君はいない 目覚めを待つ喜びはない
もう、目覚めて僕に微笑む君はいない たくさんの朝が続く
いつまで時計を戻せたら 奇跡の朝はくるの
いつまで時計を戻せたら 君のいる朝はくるの
失うものがあるから人は強くなる でもいらないよ
考えもせず、思いもせず、ただ体を動かしている
心が動かないように、慎重に、ただ体を動かしている
でも、あまりにも突然終わったので 何にもわからなくて
でも、君のいない毎日という海に、ただただ深く沈んでいくだけ
いつまで時計を戻せたら 奇跡の君はいるの
いつまで時計を戻せたら 君のいる朝はあるの
人は出会いと別れを繰り返す でもいらないよ
人はなぜ長く一緒にいることが出来ないんだろう
人はどうして別れなければならないんだろう
どうして君がいなくならなきゃいけなかったんだろう
どうして僕は君のいない朝を毎日迎えるんだろう
いつまで時計を戻せたら 奇跡の朝はくるの
いつまで時計を戻せたら 君のいる朝はくるの
さよならだけが人生なんでしょ でもいらないよ おはよう
肩凝った
肩凝った、肩凝った。肩凝った、肩凝った。
ほら、あんな所に荷物があるよ。誰も見て見ぬふり。
ほら、重そうな荷物があるよ。でも、誰も見て見ぬふり。
あんまり誰も、見て見ぬふりだから、おいらちょっと背負ってみた、背負ってみた。
肩に食い込むほど重かったけど、おいら必死に背負ってみた、背負ってみた。
まるで、魔法。みんな寄ってきて、もうそりゃ、お祭りさ。
朝まで、踊りまくって、はしゃぎまくって、もうそりゃ、お祭りさ。
まるで、魔法。みんなの目が輝いて、土を踏みしめている。
過去はあっけなく変わり、確かな土の上に立っている。
肩凝った、肩凝った。肩凝った、肩凝った。
でも、重い荷物だってこと、忘れちゃってた、忘れちゃってた。
でも、いつの間にか重い荷物に、慣れちゃってた、慣れちゃってた。
キチガイみたいな月火水木金土日、おいら回し続けた、回し続けた。
繰り返し、積み上げて、涙も流さず、おいら必死に回し続けた、回し続けた。
まるで、魔法。みんな寄ってきて、もうそりゃ、お祭りさ。
朝まで、踊りまくって、はしゃぎまくって、もうそりゃ、お祭りさ。
まるで、魔法。みんなの目が輝いて、土を踏みしめている。
過去はあっけなく変わり、確かな土の上に立っている。
肩凝った、肩凝った。肩凝った、肩凝った。
ありゃ、気がついたら肩紐が切れて、重い荷物は散乱、散乱。
ありゃ、おいらの後ろには、重い荷物が散乱、散乱。
何も背負っていないのが、こんなにもこんなにも、気持ち悪い気持ち悪い。
まるで違う体みたいさ、両手両足が、もう、ばらばらばらばらばらばら〜
まるで、魔法。誰もいないよ、体だけが、ばらばらに動く
どうやって、息をしてたかさえ、わかんなくなっちゃった。
まるで、魔法。でも、足を踏みしめてみると、そこには踏みしめられてきた大地
をしようかな。
川の流れ
紅色の西日が落ちて 街も土手も真っ赤に染まる
川の流れを二人見てた あの頃と同じ橋にもたれて
夢に溶けて溶けて アイスクリームみたいに溶けて
恋も愛も何も わかんなくなって
笑って泣いて怒って 口づけした日々のままさ
俺の昔が染みついた 海鳴りの臭いがした
あの頃のセピアの恋 あの頃のあの子の匂いがした
胸に甘く甘く マーマレードみたいに甘く
眩しすぎる月が 二人を包んで
肩を抱いて、ずっと 見つめ合った日々のままさ
Ru-Ru-Ru- Ru-Ru-RuRuRu-
Ru-Ru-Ru- Ru-Ru-RuRu-
夢に溶けて溶けて アイスクリームみたいに溶けて
恋も愛も何も わかんなくなって
笑って泣いて怒って 口づけした日々のままさ
胸に甘く甘く マーマレードみたいに甘く
眩しすぎる月が 二人を包んで
肩を抱いて、ずっと 見つめ合った日々のままさ
Ru-Ru-Ru- Ru-Ru-RuRuRu-
Ru-Ru-Ru- Ru-Ru-RuRu-
川の流れを見たから帰ろう
あの頃と同じ橋を渡って
カンシャ Too Much Thank You
そんなに感謝されたい目で見ないでおくれ 俺はそんなに感謝してないんだから
そんなに感謝されたい目で見ないでおくれ 俺はその目にげんなりしてるんだから
今か今かと待ち構える その言葉を浴びせておくれ
水浸しになりたい シャワーのように浴びたい だってそれが幸せだから
うんざりする、反吐が出る 人は誰だって誉められたい驚嘆されて感謝されたい
辟易する げんなりする 人はいつだって癒されたい驚嘆されて感謝されたい
されたい症候群増殖異常 感謝したいじゃ駄目なのか?
されたい症候群爆裂途上 言わないからって、人、睨むなよ
無理矢理コミュニケーション ダダダダダ
あんたがゼロで、俺がヒャク そんなこと本当は、ナイナイナイ
あんたがヒャクで、俺がゼロ そんなこと本当は、ナイナイナイ
そんなに感謝されたい気を送らないで 俺はそのビームにいらつくんだ
そんなに感謝されたい気を送らないで 俺の肌はじりじり焼ける
聞いたこともない言葉で 私を水浸しにしてちょうだい
体中の気持ちいい所に感謝の焼き印を押されたい だってそれが幸せだから
うんざりする、反吐が出る 人は誰だって誉められたい驚嘆されて感謝されたいって本当?
辟易する げんなりする 人はいつだって癒されたい驚嘆されて感謝されたいって本当?
されたい症候群増殖異常 誉める人は敵かもよ?
されたい症候群爆裂途上 怒る人は味方かもよ?
無理矢理コミュニケーション ダダダダダ
25.6で感謝されるって そんなこと本当は、ナイナイナイ
42.3で感謝されるって そんなこと本当は、ナイナイナイ
カンシャカンシャカンシャカンシャカンシャカンシャカンシャカンシャカンシャカンシャ
カンシャカンシャカンシャカンシャカンシャカンシャカンシャカンシャカンシャカンシャ
カンシャカンシャが多過ぎる
カンシャカンシャカンシャカンシャカンシャカンシャカンシャカンシャカンシャカンシャ
カンシャカンシャカンシャカンシャカンシャカンシャカンシャカンシャカンシャカンシャ
カンシャカンシャがやかましい
カンシャカンシャカンシャカンシャカンシャカンシャカンシャカンシャカンシャカンシャ
カンシャカンシャカンシャカンシャカンシャカンシャカンシャカンシャカンシャカンシャ
カンシャカンシャがかまびすしい
カンシャカンシャカンシャカンシャカンシャカンシャカンシャカンシャカンシャカンシャ
カンシャカンシャカンシャカンシャカンシャカンシャカンシャカンシャカンシャカンシャ
カンシャカンシャが売れすぎる
世界で一番遠い場所
新月に照らされたシャドウ どこまでも伸びていくイエロー
君がいるあの場所 そこは世界で一番遠い場所
川は水かさを増し 海を押し上げる
鳥はVの字で飛び 雲をかき乱す
君と再び会ったら 時は忸怩たる想いで泣き出すのだろう
取り返しがつかぬその距離は 胡桃の森を越えることはないだろう
世界で一番遠い場所に届けよ 涙
星空を仰ぎ見るウィンドウ そこにまでは行けないスワロー
この世の果ての島 そこは世界で一番遠い場所
牢獄の森のロビンフッド 虚しいリンゴ
そして物語は終わり 閉じる記憶の扉
君と見つめ合ったら 僕は忸怩たる想いで泣き出すのだろう
取り返しがつかぬこの心は 泥波の海に呑み込まれるのだろう
世界で一番遠い場所に届けよ この花
世界で一番遠い場所に届けよ この歌
世界で一番遠い場所に届けよ この朝
世界で一番遠い場所に届けよ この露
世界で一番遠い場所に届けよ この宵
世界で一番遠い場所に届けよ この闇
世界で一番遠い場所に届けよ
Tight Rope Walker
とても青い、空の下で、綱渡り師は、ロープを張った
見物人は、大口開けて、終の終わりのダンスを見てる
とても広い、空の下で、綱渡り師は、ロープを踏んだ
その上を飛ぶ、かすかな鳥が、終の終わりのダンスを見てる
あんまり口を、大きく広げ、終の終わりのダンスを踊る
タイトロープウォーカー、タイトロープウォーカー
落ちてもいいから、死なないで、あんたのことが大好きだ
とても青い、空の下で、綱渡り師は、ロープを透いた
落ち行くときの、あまりの音で、終の終わりのダンスを踊る
あんまり時が、遅くも早く、終の終わりのダンスを踊る
タイトロープウォーカー、タイトロープウォーカー
落ちてもいいから、死なないで、あんたのことが大好きだ
タイトロープウォーカー、タイトロープウォーカー
燈台の足元で暮らしている
燈台の足元にたたずむ一軒家に
僕はもう何年も住んでいるよ
花は咲くし鳥も飛ぶ、風も吹くし月は綺麗だ
燈台の足元にたたずむ一軒家に
僕はずっと住んでいるような気がする
風は荒れるし姿は見えない、花は吹き飛び伝えることは何もない
今日もレンズをふこう 海行く旅人の幸せの為に
今日もレンズをふこう 海図無き旅人の幸せのために
都会の真ん中に立つ灯台で、僕は猫を抱き青空を見ている
今は冬で、家には誰もいない
家の中では、目覚ましの針の音しかしていない
花はないし鳥も飛ばない、風は吹かず月は隠れた
気まぐれな猫は、家を出て行った
寝床に残った擦り毛で、僕はくしゃみをした
風は荒れず姿はもうない、花はそのまま伝えることだけがある
今日もレンズをふこう 海行く旅人の幸せの為に
今日もレンズをふこう 海図無き旅人の幸せのために
都会の真ん中に立つ灯台で、僕は腕を抱き青空を見ている
都会の真ん中の辺境で、僕は風に吹かれ青空を見ている
風船と少年
絆とは糸が半分って書くんだよ
人は誰でも糸を持っていて、それを結ぶから絆
人は誰でも片足で、誰かと肩組んで歩いてやっと両足
だから、君と糸を結んだ
結んだ糸は頼りなかったけど
それでも糸をぴんと張って、勇気を出してぴんと張って
だから君も糸をぴんと張って、精一杯ぴんと張って
なのに、糸はぷつんと切れた
だらしなく地面に垂れた糸の端を握りしめている
風船だけが飛んでいった糸を握りしめている僕は少年さ
風船はあっという間に空に見えなくなってった
握りしめた手を開くと、爪の跡が残ってた
一点の晴れ間もない灰色の空を見上げ
少年は孤独にさいなまれ泣き出した
少年は泣きながら空を探した
隅々まで探したのさ
でも、もう風船はどこにもない
それがいやでいやで、少年はまた泣き出した
だらしなく地面に垂れる糸を見つめた
その先に結び目が残ってた
風船には絆の跡がないんだ
少年は精一杯、空にジャンプした
精一杯、少年は地面に戻ってきた
立てなくなるまで、ジャンプした
立てなくなるまで、少年は地面に戻ってきた
風船は旅に出たんだ
でも、本当は大空に舞い上がりはするがただただ風に舞うだけ
風船は旅に出たんだ
絆がなきゃだめなのに、風船は旅に出たんだ
少年は結び目を握りしめた
固い結び目を握りしめた
少年は孤独にさいなまれ泣き出した
冬暮の月
あれから少しの時間がたって 僕は君の匂いを忘れはじめた
全て忘れろと怒鳴り続けているのに それが苦しくて寂しくて堪らないのさ
抱きしめて嗅ぐ君の匂いが あんなにも僕を包み込み幸せをまとう
体から君が抜け出していくことに 僕は気が狂ってしまうよ
こんなにも大きな街なのに どこに行っても君と行ったことがある所ばかりだ
立ち止まってしまうと 君と笑いあったカフェが目に入ってしまうのが怖いのさ
心がひん曲がるほど悲しいのに 僕は君の髪の手触りを忘れはじめた
いつも君は僕の隣にいたから ひとりぼっちの心がひん曲がっているのさ
君の頬の柔らかさが あんなにも僕を満たし幸せをまとう
君の今の幸せを流せないことに 僕は気が違ってしまうよ
終わらないと始まらないこともあるのに 終わらずに始めることも出来ると
そんなことをつぶやき続け 汚い酒に飲まれ滅茶苦茶に泣いてしまう
君の駄目な心がわかり それでも忘れられず
でも、君の温もりを忘れ始め、のたうちまわる
君との時間を確かめるものが捨てられず、僕を怠惰にさせる
胸が痛くて痛くて、一歩も前に進めない。でも多分きっと、それでも進む時が来るのかな
だけど、それが苦しく寂しくて堪らないのさ
真後ろの月
太陽を失って 夜が又来る
暖かな日々には もう戻れない
決して振り向けない 真後ろに輝くお月様
目の前に広がる夜の街を 優しく照らしてる
街は真っ青なBLUE、BLUE、BLUE(BLUE、BLUE、BLUE)
いつか白夜はあけると、月と僕だけが信じてる
抱き合っていた日には巻き戻せない
背中合わせとは最果ての君
どうしても抱けない僕の背中
その背中を温める真後ろに輝くお月様
街は真っ暗なBLUE、BLUE、BLUE(BLUE、BLUE、BLUE)
いまに眠りは醒めると、月と僕だけが信じてる
それでも凍えているけれど
街は青いソフトに照り映えている
それでも 幾つか家には灯りがついて
それでも 太陽のない朝を迎えている
それでも 月光の温もりが屋根を溶かし
それでも たわいもない雫となって地を叩く
それでも 微かな音は小波となって
それでも 渦潮の匂いになるのだろう
それでも ざわとなよぐこの風は
それでも いつか少女の髪をさらうのだろう
人も、山も、海も、森も、波も、そして失った愛も
それでも 確かにそこにあったから
それでも、それでも、それでも、それでも
それでも僕は生きていくんだろう
それでも真後ろに輝くお月様と一緒に
僕と、この谷の街を照らす、真後ろの月と共に
みんな一人で死んでいく
気がついたら、あの人はもう死んでた 一人で死んでってた
何かくれないかなぁ〜と待ってみたけど、あの人は何にもくれない
気がついたら、あの人も同じく死んでた 一人で死んでってた
何かくれないかなぁ〜と思ってみたけど、やっぱり何にもくれない
旅に出るのはそこではないとわかってないはずはないだろう
でも、日常の大冒険と同じように 豪快な旅に出ちゃった
生きていることに、右往左往
生きていくことに、右往左往
生きていかなきゃ、右往左往
生きていくのさ、右往左往
右往左往の途中に死があっていいのなら
死も右往左往の一つなの?
別れも右往左往の一つなら
死も右往左往の一つなの?
答えは風の中にゃぁ、ないな
たぶん、あの人も死ぬんだろうなぁ 死ぬんだろうなぁ
何かくれないかなぁ〜と待ってみたら、あの人が何かくれた
たぶん、この人もその人も死ぬんだろうなぁ 死ぬんだろうなぁ
何かくれないかなぁ〜と思ってみたけど、びっくり、何かくれた
死人が生きてるんだとしたら、死んでいく時、何を持って行くんだろう
生まれる前から持っていたものは、今、私の手にあるのだろうか?
生きていることに、じたばた
生きていくことに、じたばた
生きていかなきゃ、じたばた
生きていくのさ、じたばた
じたばたしてるだけかもね、そうかもね、そうだよね
死もじたばたの一つなの?
生きるのがじたばたの一つなら
死もじたばたの一つなの?
答えは風の中にゃぁ、ないな
四次元の冒険
人よ問うて良いか?
ムササビのあえぎ
サソリの嘆き
虚実のハザカイ
わかり合う力なさ
ジラフの孤独
そこにあるだけのことなのか?
地平の二次元
深層の三次元
人は四次元の冒険に出る
寂寥の孤独を背負って
弱い君 弱い僕
弱い君を見たくなくて、君は僕といて
弱い僕を見たくなくて、僕は君といたのかな?
僕らが信じた、愛も、安らぎも、木漏れ日に揺れる風も
僕らが弱いことと、同じだったのかな?
強くなるって、一体何?僕、わかんない
強くなるって、どういうこと?僕、わかんない
風が吹き、歩道がきしむ、秋の夕暮れ
心が動かなくなった僕は、強くなったのかな?
弱い君を見たくなくて、君はきっと壊れた
弱い僕を見たくなくて、僕はぼろぼろと泣いた
僕らが過ごした、時間も、距離も、深紅の汚れも
僕らが壊れたことと、同じだったのかな?
いなくなるって、一体何?僕、わかんない
いなくなるって、どういうこと?僕、わかんない
一日毎に、朝が冷たい、秋はそのまま
心がこそげている僕は、強くなったのかな?
でも僕は強くない、強くなんかなりたくない
そう、せめて、弱いまま、強くなりたい、なっていきたい
人は弱い。なら弱いまま、強くなっていきたい
これから起こることが予言者のようにわかる、わかってしまう
弱い君と弱い僕がやることだもの
それは、僕らがやってきたことと同じだもの
繰り返すのが人なら、やっぱり、つまんない
繰り返すのが人なら、やっぱり、つまんない
繰り返すのが人なら、やっぱり、つまんない
繰り返すのが人なら、やっぱり、つまんない
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あなたの後を ついてゆくわ 決めたの あたし
あなたの引いた 道を辿るわ 決めたの あたし
あなたの歌う 歌を歌うわ いいでしょ それ位
あなたの描いた 空を仰ぐわ 決めたの あたし
つらいことばかりで 何一ついい事など
なかったのよ 寂し街で
見つけたこの手の先は あなた
見上げる空に 大粒の雪 あたしの目に 積もって
涙じゃないの 雪が溶けたの 笑ってる 笑ってる
つらいことばかりで 何一ついい事など
なかったのよ 寂し街で
見つけたこの手の先は あなた
あなたと一緒に 汽車に乗るわ この先も ずっと(たぶん、きっと、ずっと)
いつまでもいつまでもいつまでも 決めたの あたし
火曜日の昼下がり、少女は街にいた
充電の足りない携帯を握りしめ自分に値段をつけて街にいた
「あたしの体にはそんなに価値はないの」
でも少女の値段はそんなに安くない
そのばらつきに気付かず少女は携帯を握りしめる
誰も救ってくれない助けてくれない抱きしめてくれない
わかっていても沸き上がってしまう想いに苛まれ
少女は携帯を握りしめた?
同じ日の昼下がり、男も街にいた
生きてきた年数分、がんじがらめになり身動きもとれない男がいた
自分が何をしているのか、考えることを頑なに拒む男がいた
スクランブルの真ん中で、何もないのに前のめりで転ぶ男がいた
すりむいた手首から血が流れるのを見て、泣き出す男がいた
やがて変わる信号につられ無機質な車に囲まれる男がいた
街はそのまま、煮こごりの海の底のよう
男の叫び声は、笑い声と騒音と広告にかき消されていった
都会の草原の中で まじろぎもせず
人混みに紛れ、少女は
瞬きもしないで 遙か遠い目をして
楽園を夢見る
同じ日の昼下がり、女は街にいた
初めて座る駅前のベンチ、買い物袋を見つめた
自分のものが何一つ無い中身に幸せを感じた
自分のものが何一つ無い中身に幸せを感じようとした
自分のものが何一つ無い中身に幸せを感じようと精一杯だった
こんなにもたくさんの人がいるのに、私を誰も知らない
私も誰も知らない。私はこの買い物袋と同じ
本当は自分のものが何一つ無いのが私なの
女はベンチにのめり込むように座り直し、青空を見上げた
同じ日の昼下がり、少年は街にいた
こんな世界で生きていかなくてはいけないのかと少年は街を呪った
広告の海の底で、少年は息も出来ず街を呪った
騒音の森の中で、少年は静寂の中にいた
喧噪の谷底で、すでに少年は気が狂っていた
なけなしの3万円を握って少年は全力で走り出した
けれど70メーターも走れず少年はアスファルトに嘔吐した
なにもかも、なにもかもがバラバラなんだ。少年は神を呪った
都会の草原の中で まじろぎもせず
人混みに紛れ、少女は
瞬きもしないで 遙か遠い目をして
楽園を夢見る
都会の草原の中で まじろぎもせず
人混みに紛れ、少女は
瞬きもしないで 遙か遠い目をして
楽園を夢見る